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作者のがお気に入りのお酒を呑むときに欲した形 備前のスタンダードなぐい呑みはやや深く、 作者も職人時代によく作っていたし、実際使ってもいたのですが ある時、呑みながらこんなぐい呑みで呑みたい! と思い立ち作った形で(この辺は作家の醍醐味?)現在も愛用しています。 どちらかというと盃に近い形です。 うちではよく珍味や薬味等を入れて食卓に並ぶこともあります。 |
◇◇◇土のある生活のススメ◇◇◇ |
現代生活の中で"土"に触れる機会は少ない。 それは田舎でも例外ではなく、家の際まで舗装されていて 畑や庭いじりをしないのであれば"土"を踏むことさえ少ない。 人類が誕生して6,500万年、"土"の上で生活してきたことを考えても "土"のない状況に違和感を覚えるのは私だけではないはず… そこで「己房」では生活の中に"土"を取り入れることを提案します。 無釉・焼締めの備前焼は"土"そのものであり、その原土も無機質なものではなく 有機質(生命の痕跡)の多い「生きた土」であるのも大きな特徴です。 色・質感は地面や山肌・岩肌とよく似ていて大地を感じさせてくれますし 草花が"土"から生えていることを考えれば、生け花に適するのも自然で 食べ物も大地の賜物であれば食器としても自然な流れであると思います。 私自身備前焼を志した理由もここにありました。 |
◇◇◇備前焼とは◇◇◇ |
備前焼は日本の六古窯(古くからある窯業地瀬戸・常滑・越前・信楽・丹波・備前)の 一つで現代では世界的に見ても珍しい無釉・焼締めを守る焼き物です。 生きた土を松割木で焼き上げた備前焼は素朴さと豪快さを備え、 桃山時代には豊臣秀吉や茶の湯を完成させた千利休にも愛用された 侘び・寂を最も感じさせる焼き物でもあります。 明治維新後の欧米化の中衰微するも、昭和に入ると民芸運動など 日本の伝統を見直そうという流れから再盛し、その功労者の一人の 金重陶陽氏をはじめとするたくさんの人間国宝を輩出した 日本を代表する伝統的な焼き物なのです。 |
◇◇◇己房の目指す備前焼◇◇◇ |
備前焼は土性(土の性格)と火性(火の性質)が大きい焼き物だと思うので 作り手の意図は勿論のこと土性と火性を兼ね備えた 土・火・人の合作でありたいと思います。 土を感じられる・火の流れを楽しめる そして使い心地の良い備前焼、 何より自分が欲しいものをコンセプトに今日も土に向かっています。 |
◇◆◇◆◇ オンリーワン ◇◆◇◆◇ |
備前焼は無釉・焼締めで、土と火の性格が大きく出るので同じ形同じ焼き方をしても 全く同じというものができない焼き物です。 それ故に一品ずつ個別にご紹介しております。 また器表面がザラついていますが、使っているうちになめらかになり色もしっとりと 落ち着いてくる、いわば「育つ器」でもあります。 ぜひ使い込んでオンリーワンな器に育てて下さい。 |
※※※※※ご注意※※※※※ |
備前焼は急熱急冷に弱いので、直火での使用・電子レンジ・オーブンなどでの使用・急激な冷却などは避けてください破損の危険があります。 備前焼は吸水性があるので凍らせると破損する危険があるので凍らせないでください。 備前焼は土そのものを焼き固めたものなので多少表面にざらつきがあります。窯出しの際には万全を期して手入れを行っておりますが、万一手に触るようでしたらサンドペーパーなどで擦って下さい。 料理を盛る器は、盛り付ける前に器を水に浸しておくとシミも付きにくくお手入れもし易くなります。 |